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PRRS, PRDC | 2018.7.30 Pig Health Today

育成子豚が母豚群におけるPRRS発症に関与

ホセ・アングロ 獣医師 ゾエティス(米国) PRRSスペシャリスト

育成子豚における豚繁殖・呼吸障害症候群(PRRS)は、母豚群でのPRRS発生において重要な役割を果たしていると、獣医師であり、ゾエティスのPRRSスペシャリストであるホセ・アングロ氏は話します。

PRRSコントロールは、これまでも繁殖豚群に焦点が当てられてきましたが、多大な努力にもかかわらず、この疾病はいまだに発症しています。陰性農場だった母豚群にPRRSが発症してしまうケースでは、育成子豚のPRRSが関与しているのではないかと数名の獣医師が疑い、アングロ獣医師はその関連性を調査の目的とした疫学プロジェクトに着手しました。

アングロ獣医師は、マルチサイトシステムでステージ毎に異なる場所に複数の豚舎で構成される、ある養豚生産者のデータを用いて、養豚場の4年間の回顧的分析を共同で行いました。この複数の施設は約12マイル(約19km)の範囲内にぞれぞれ位置し、同じ生産システムに属していて、育成子豚および母豚にはPRRSワクチンを接種していませんでした。分析の結果、育成子豚のPRRS感染と繁殖農場における母豚のPRRS発生との間に関連性があることが明らかになりました。言い換えれば、育成子豚におけるPRRSの罹患率が高くなるにつれて、繁殖農場における母豚のPRRSリスクが高くなったのです。

「私たちが言えるのは、育成子豚は繁殖農場のリスク要因であるということです。」この結果から、育成子豚におけるPRRSの罹患率は可能な限り低く抑えておく必要があります、とアングロ獣医師は述べました。

アングロ獣医師は、2018年のAllen D. Leman Swine Conferenceでこの分析を詳細に発表しました。空気フィルターを設置した5軒の繁殖農場の周囲には、18軒の育成子豚農場が存在していました。調査期間中、繁殖農場で6回PRRSが発生し、そのうち2農場で1回、2農場では2回発生しました。この地域の養豚場で4年間に少なくとも1回PRRSが発生する確率は80%でした。

18軒の育成子豚農場のうち、15農場でPRRSウイルスが陽性であり(83%)、そのうち14農場で複数回のPRRSが発生しました(93%)。4年間の間に、少なくとも11種類のPRRSウイルス株が育成子豚群で確認されました。

収集されたデータに基づき、空気フィルターを設置した母豚農場では、約3.33年ごとに発生するだろうとアングロ獣医師は報告しています。

ワクチン接種タイミング、モニタリングが必須

アングロ獣医師は、Pig Health Todayとのインタビューの中で、育成子豚におけるPRRSコントロール戦略の1つはワクチン接種であると述べました。しかし、PRRSウイルスの排泄を減らし、PRRSの臨床症状と経済的影響を最小限に抑えるためには、さらに理解を深める必要があります。

彼の経験によると、必要な免疫応答を付与するために、少なくとも感染の3〜4週間前にワクチンを接種する必要があります。「離乳して早い時期にPRRSウイルスに曝露している場合は、尾切や歯切等の生後処置時にワクチン接種を実施することで良い結果が得られています。」

アングロ獣医師は、PRRSワクチンを早期に接種することによる移行抗体の干渉を懸念するより、PRRSに対して免疫を付与することに重きを置く考えであることを述べました。

彼は、ワクチン接種のほかにも、飼養管理やバイオセキュリティなど、育成子豚のPRRSリスクに影響を与える可能性がある要因に注意を払い、ワクチン接種が機能していることを確認するためにモニタリングが非常に重要であることを強調しました。

例えば、処置時にウイルス血症の子豚にワクチンを接種しても、ワクチンの恩恵を十分に受けられない可能性があります。また、離乳時にワクチン接種をした子豚がPRRSウイルスにすぐに曝露しているケースでは、免疫応答を獲得するのに期間が十分でない可能性があります。このようなことを知る唯一の方法はモニタリングです、とアングロ獣医師は語りました。

どのように育成子豚が感染してしまうのかは分かっていません。アングロ獣医師は、ミネソタ大学の共同プロジェクトで更なる学位を目指して、その疑問に答える研究をしています。このプロジェクトの目的は、中程度の養豚密集地域の育成子豚においてPRRSウイルスの発生と感染パターンを特定することです。

「このプロジェクトによって、育成子豚におけるPRRSウイルスの蔓延を最小限に抑え、地域的に蔓延するリスクを最小限に抑えるためにはどのような要因が最も重要なのかを明らかにしようとしています」とアングロ獣医師は説明しました。

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