養豚に従事する獣医師や生産者は、米国での新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行について、どこかで経験したデジャブのように感じるかもしれません。
7年前、私たちは別のコロナウイルスである豚流行性下痢(PED)と戦っていました。COVID-19と同じようにこの病気も急速に広がりました。
「養豚産業がPEDに直面する中、出荷トラックの洗浄、移動の制限、診断テストなど様々なバイオセキュリティ対策を実施しました。私たちは、特に出荷時のバイオセキュリティの改善を図りました。」
COVID-19感染の予防も同様です。ブルーナー先生は、頻繁な手洗い、移動の制限、病気の場合は家にいること、職場の消毒を含む個人の衛生管理について、疾病対策予防センター(Centers for Disease Control)の勧告に従うことを助言しています。
さらに、スワイン獣医療センターの事務所では職場の消毒レベルを引き上げています。「微生物を殺す効果のある製品で院内を噴霧することを始めました。万が一、誰かが病気にかからないように、ウイルスを消毒しているのです。」とブルーナー先生は述べます。
ブルーナー先生は、養豚場で疾病対策予防センターのガイドラインに従うことで、農場の従業員がCOVID-19にかかるリスクを減らすことができると考えています。
「適切な衛生管理をすることで、農場内で業務を遂行できていると思います。一人が病気にかかったとしても、全員が病気にかかる必要はありませんね。」
豚房内での接触を制限する
一部の生産者は、従業員同士の接触を減らし、農場全体に病気が発生しないように作業スケジュールを見直しています。
「いくつかの農場では、シフトを分けて稼働させているところもあります。従業員は午前と午後のシフトに分かれるか、半分の作業員が3日間働き、もう半分の作業員が次の3日間働いています。」とブルーナー先生は言います。
「農場がこのようなシフト制を取り入れていない場合は、開始時間と休憩時間をずらすことで従業員同士の接触を制限することができます。また、従業員が隣同士ではなく、向かい合って業務を行うなど、ソーシャルディスタンス(社会的距離)を保って仕事をする必要があります。」
危機管理計画
クライアント農場でCOVID-19が発生した場合、スワイン獣医療センターの獣医師は準備不足に陥ることはありません。
「毎週、クライアントのために考えなければならないことを電話会議で話し合い、毎週、生産者と話し合っています。農場の人手不足から加工業者の操業停止まで、あらゆる事態に備えた計画を話し合っています」とブルーナー先生は言います。
ブルーナー先生によると、クライアント農場の最大の心配事は、労働者不足による加工業者の操業停止です。全員が万が一に備えて計画を立てておくことを勧めています。
「出荷が1週間遅れた場合にどうなるかを考えてみてください。それは体重が超過した豚を出荷することであり、その豚を飼養するのには余計な費用がかかることになるので、二重に負担がのしかかってきます。そのような時、出荷に合わせて、あなたならどのような計画で豚に飼料を与えていきますか?」
「豚の出荷が一定期間止まってしまうと、豚の流れがどうなるかを考えておくのは良いことです。スペースがあれば離乳豚を飼養するのに離乳舎や分娩舎を利用できます。」とブルーナー先生は言います。しかしスペースがぎっしり詰まった状態にあると、ウィーン・トゥ・フィニッシュ舎を使う必要性が出てくるかもしれません。今は、そういったことを列挙して重大局面が起きた時に備えておくことが、この事態を乗り越えるのに役立つのです。
従業員不足時の計画
もう一つの不測の事態に備えた計画で重要なのは、人手不足についてです。「病気になった人が何人もいる場合、大抵は他の人に助けに来てもらいますが、いつもそのようにできるとは限りません」とブルーナー先生は述べています。
「生産者に尋ねているのですが、通常は9人いるかもしれませんが、5人しかいないとしたら、飼料、水、鉄剤の注射など、毎日やらなければならない仕事はどのように実施しますか?やるべきことを絞る必要があります。まだ人手が不足しているわけではありませんが、生産者と一緒に何をすべきかを考えています」と付け加えました。
COVID-19の流行が国内に広がる中、ブルーナー先生は、ここから学ぶことで来年はより良い年になると信じています。
「PEDと同じように、個々の衛生対策がコロナウイルスの広がりを制限できることを理解してきているので、来年はコロナウイルスのケースが少なくなるでしょう。」と付け加えました。
COVID-19に関する情報
養豚業務におけるCOVID-19のリスクを軽減する方法の詳細については、以下のウェブサイトを参照してください。
CDC.gov
Pork.org
U of MN Swine Disease Eradication Center