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マイコプラズマ , PCV2

アジュバント「メタスティム®」の特長とメカニズム

ゾエティス・ジャパン(株) テクニカルサービス部 岩隈昭裕

不活化ワクチンに含まれるアジュバント。何のためにワクチン製剤に入っているかご存知ですか?
よくある質問に回答します。

Q:アジュバントは何のために不活化ワクチンの中に入っているのですか?

不活化ワクチンに含まれる抗原は増殖しませんので、少量の抗原だけを投与しても充分な免疫刺激とはなりません。一方、抗原を多量に含有させると免疫刺激にはなりますが、副反応等の他の問題を解決しなければならなくなります。 従って、アジュバントを工夫することで最小限の抗原量で効率的かつ強化された免疫応答を促すことができるようになります。つまり、アジュバントは、特定の病原体に対して効果的な免疫応答を促すために不活化ワクチンに入っています。

Q:なぜフォステラ® メタスティムPCVとフォステラ® メタスティムPCV-MHのアジュバントに「メタスティム®」が使われているのですか?

ゾエティスの研究開発チームは、PCV2とマイコプラズマの混合ワクチンに最適なアジュバント候補として数種類のアジュバントを試しました。その中で、メタスティム®は、液性免疫と細胞性免疫の両方をバランスよく刺激することがわかりました。また、安全性の面からも適していると評価されました。
さらに、メタスティム®はすでに世界中の豚、牛、馬のワクチンに使用されていて、生産現場における効果と安全性も実証されていることから、フォステラ® メタスティムPCVとフォステラ® メタスティムPCV-MHのアジュバントに選ばれました。

Q:液性免疫と細胞性免疫の両方が重要である理由について詳しく教えてください。

液性免疫とは、主に血液や組織液、あるいは粘液中に存在する抗体が異物である病原体と結合することによって防御にはたらく機能です。PCV2はウイルスですので、体内で増殖するには細胞に感染し、細胞内で複製する必要があります。細胞内に移動できない抗体ではこの感染細胞内にいるウイルスに対しては手出しができません。そこで、細胞性免疫の出番となります。細胞性免疫は、リンパ球やマクロファージ等の白血球の仲間がウイルスを直接攻撃したり、ウイルスに感染した細胞を処理したり、ウイルスを取り込んで消化したりする機能です。最近、マイコプラズマ ハイオニューモニエも細胞内に存続できるということがわかってきました1

液性免疫と細胞性免疫の両方を活性化すると、病原体の感染ステージに応じて攻撃することができます。これが、フォステラ® メタスティムPCVとフォステラ® メタスティムPCV-MHのアジュバントとしてメタスティム®を選んだ理由の1つです。

Q:他のアジュバントでは液性免疫と細胞性免疫の両方を刺激しないのですか?

アジュバントの種類によって免疫刺激の強さなどが異なります。ミネラルオイル含有量の多いワクチンは、液性免疫を高めることができますが、細胞性免疫に対してはあまり効率的ではありません。PCV2とマイコプラズマ抗原を含むフォステラ® メタスティムPCV-MHには、液性免疫と細胞性免疫をバランスよく誘導するメタスティム®が最適なことが明らかになっています。

  • 1 Raymond BBA, et al. Mycoplasma hyopneumoniae resides intracellularly within porcine epithelial cells. Sci Rep. 2018;8:17697.

2段階放出システムで液性免疫と細胞性免疫を刺激する
メタスティム®の作用機序(2:21)

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